私のお弁当は彼氏が作っています、と公言することについて
共働きでお金も家事も折半の我が家で、料理の担当は彼氏である。
実は、家での食事だけでなく、私が会社に行くときのお昼ごはんまで、彼が作ったおかずを持たせてもらっている。お弁当というよりは、前日の夕食を多めに作ってそれをタッパーにつめたものだけど、充分ありがたい。しかも美味しい。
そんな生活の中で、彼氏がふと言った。
「君は、俺が作った弁当を、自分で作ったことにしているのかー?」
たぶん私が、好物の詰まったタッパーを見て「私のお弁当~自慢のお弁当~♪」とか小躍りしていたのを、なにか違う意味に誤解したのだろうけど、やや文句を言いたげな口調だった。
いやいやいや、そんなこと絶対にしません!
そんなことをして、私に何のメリットがあるというのでしょう。
料理上手アピールをする必要がない
私が周囲に、自分でお弁当を作っていると嘘をつく理由がどこにあるのだろう。
恋愛市場にいる間なら、家庭的な女を演出するアピールというのもわからなくはないけれど、私は既に婚約中の彼氏がいるわけで。この状況で嘘をついてまでアピールしていたら問題ではないか。
そもそも私は、付き合う前から彼に対して、「私は料理できません」と一生懸命にアピールしていたはずだ。できませんだけでは「やればできるようになるよ!」と言われるから(実際一人暮らしで全くできないわけではなかったし)、「料理するのが好きではありません」とも言った。
家庭的な女性を求める男性とは、一時的に付き合えたとしてもきっと合わないから、あえて最初から正直に、むしろ実際よりも悪いほうに、自己申告していたのだ。そのことを思い出してくれ、と彼に言った。
私が自慢したいこと
恋愛的な観点からの男性に対するアピールでなく、同性も含めてみんなに「すごいねー偉いねー」と称賛されたいということもあるかもしれない。
でも、私、もし人に自慢するのなら。
「毎朝早起きしてお弁当作ってるんです」→「偉いね、料理上手だね」と褒められるよりも。
「彼氏に作ってもらってるんです」→「羨ましい、良い彼氏だね」といわれるほうが、よほど自慢になるし嬉しい。
男の人が愛妻弁当を自慢するのと同じ感覚かな。愛彼弁当。
彼の株を下げることになる?
共働きでお金も折半で生活するのだから、家事の半分を彼がやっていても、その半分の中に料理が入っていても、何も問題ないと私は思っている。けれどそれでも世の中、特に男性の間では、「料理上手な奥さん」が素敵だと言われる風潮はまだある。
私と彼には共通の知り合いがたくさんいる。料理はすべて彼が作っている、私のお弁当も彼が作ったものだと、私が公言することで、彼が周囲から、ダメな嫁を貰った可哀想な男だと言われてしまう可能性はあるだろう。
もし彼がそれを嫌だというのならば、私もある程度、お弁当を誰が作っているのか、明言するのは避けようかとは思っていた。
しかし彼の反応は、どちらかといえば「俺の手柄を勝手に取るな」というような方向性だった。そこまで強いものではないけれど。
最初の「君は、俺が作った弁当を、自分で作ったことにしているのかー?」という彼の問いに対して、私は「そんな会話をする機会がたぶんないけど、聞かれたら君が作ったっていうよ?ダメ?」と返事をした。「ならいいけど」と彼。よかった。
本当は、家事分担と一緒に決めるべきだった
同棲開始時、家事分担をどのように決めていくか、最終的にどう分担するかは、失敗のないようにかなり気を付けて考えたことだった。
しかしそういえば、それを周囲に公言するかどうかについては、話し合ったことがなかった。私と彼氏は共通の知り合いが多いのだからなおさらだ。
「何をどこまで周囲に言うか」。これも初めに話し合っておくべきことの一つだと思う。
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