彼氏に「半年間、家事をぜんぶやってくれ」と言って2か月。「お手伝い」を始めます。

「同棲開始から半年間は、家事をぜんぶやってくれ」と彼氏に頼んでから、約2か月がたった。

彼氏は、文句も言わず、予想以上に真面目に取り組んでくれている。

しかも料理が…私の一番嫌いな家事で、半年後に決める家事分担でもできれば彼の担当ということにしたいと思っていた料理が、想像以上に上手だった。
特段凝った料理を作るわけではないけど、バリエーションが豊富で飽きないし、味付けも私の好みで。
居酒屋のキッチンでアルバイトをしていたとは聞いてたけど、正直そんなに期待してなかったんだ・・・。

毎日家でおいしいご飯を食べさせてもらえることにひたすら感謝しながら、私のほうが、すっかり胃袋をつかまれてしまった。

半年間はこのまますべての家事を彼にやってもらう予定だったけれど、やってみて感じたこと、そして予定外の状況もあって、少しだけルールを変更することにした。

ルールを変えようと思った理由

何もしないのが申し訳なくなった

彼氏がせっせと料理を作る横で、私は何もしないでつっ立っている。
私が逆の立場だったら、「箸くらい出してよー」なんてイラっとするだろうなぁと思う。

最初は、このイラっとする感情も覚えておいてくれた方が、将来もし逆の立場になったときにも文句を伝えやすいだろうと思っていたのだけど…

「楽にしてていいよー」といいながら、まじめに働く彼氏。
さすがにそろそろ、申し訳なくなってしまった。

コロナによる自宅待機

コロナの影響で、私は自宅待機(仕事しなくて良い)という時期があった。彼は普通に出勤していた。
2人とも外で働いているなら別だけど、家にいるなら、私が昼間にやった方が効率がいい家事というのがある。

・たとえば、晴れていたら洗濯をして外に干す。夜干しや部屋干しよりスッキリよく乾くだろう。
・夕飯の時間に合わせてお米を炊く。彼が帰ってから炊くと夕飯が遅くなる。
・宅急便を受け取る。これはさすがにやってしまった。
・あとは換気をする。などなど。

しかし、気を利かせて「暇だからやっておいたよー」とするのは、名もなき家事の存在をきちんと彼に認識してもらうという本来の目的から遠のいてしまうので良くない。どうするべきかとても迷った。

コロナによる外出自粛

もともと、家事とは別の話として、一緒に住むようになっても外でのデート気分を維持するために、週に何度かは外食しようと話していた。週末は一日外に出かけるつもりだった。ところが、コロナの影響でそれらがほとんどできなくなった。

必然的に、当初の予定よりも家でご飯を食べる回数が増えた。
家の中で過ごす分、部屋を汚すことも増えた。
家事はすべて彼が行うのだからそれは、彼の負担が増えるということだった。

彼は何も文句を言わなかったけれど、私の中では予定よりも彼の負担が多くなったことに焦った。

 

新ルール:やってほしい仕事は、「お手伝い」を頼んで良い

これらの状況から、ルールを一部、変更することにした。

基本的にはこれまでと変わらず、すべての家事を彼が担当する。
そのうえで、大変な時や、私がやったほうがいいことは、「お手伝いお願いします。〇〇をしてください」といえば、私に頼んでも良い。というルールを作った。

・明日は晴れるから、昼間に洗濯をして外に干してほしい。
・すべての料理を温かいうちに食べられるように、彼が野菜炒めを作っている間に、冷蔵庫の作り置きをレンジにかけてほしい。
・今日は疲れたから、食器洗いをお願いしたい。

全部OKだ。ただし、「これから毎日やって」はダメ。その都度頼むこと。
頼まれたら私は絶対にそれを断らず、きちんとやる。

ただし…できれば、強制じゃないけど、希望としては。料理は彼がつくってくれると嬉しい。と、頼んだ(笑)
だって、あまりにおいしいから・・・・。

頼む相手は、指示待ち人間

私は、手伝いを頼まれたこと以外は何もしない。家事に関しては、いわゆる指示待ち人間になる。

たとえば、食器洗いを頼まれたら、ただ食器洗いだけをする。洗いカゴの食器を片付けることはしないし、シンクの掃除もしない。洗剤がなくなりかけてても補充はしない。

彼からしたらこれも腹が立つことかもしれないけれど。
半年間、彼にすべての家事を任せる目的のひとつは、「料理」「洗い物」「掃除」のように分担しきれない名もなき家事を、彼に認識してもらうことだから、勝手に気を利かせて私がやってしまうと無駄になる。

もちろん、「食器を洗って、シンクの掃除もして、洗いカゴの食器はこのタオルで拭いてから棚に片づけてね」と具体的に指示を貰ったら、その通りにする。

「手伝う」という意識をなくす

家庭での家事分担についてよく聞く不満として、男性側が「手伝う」という意識であるという問題がある。
「そもそも二人の家庭のことなのに、私(奥さん)がメインで、旦那は手伝うって感覚なのがおかしい」というもの。端から見たら家事に協力的な旦那さんであっても、「手伝うよ」と言われるだけでイラっとするという奥さんもいる。

でもきっと旦那さんからしたら他意はなくて、無意識に近いレベルで家事の主担当は奥さんだと思っているのではないかと思う。

うちでは現状、すべての家事を彼にやってもらっているわけだけど、これは私の意見で計画してやっていることだ。だから、もしかしたら彼にとっては今も私が家事の主担当で、彼は「主担当(私)の命令に従っている・命令された通りに家事を手伝っている」感覚かもしれない。

私としては、最終的には、彼と私のどちらが家事の主担当ということもなく、二人の家庭のことだから二人で協力するという状態が理想だ。実際に半分ずつ家事をするという事実よりも、むしろその意識のほうが大事だとすら思う。

そこで、あえて「手伝ってくれ」という言葉を、彼から私に言う機会を作ることにした。彼が主担当で、私に手伝いを頼む。という立場を声に出す。無意識を塗り替えるには、言葉として繰り返し発声することが一番だ。

そのために、「お手伝いお願いします」と言うキーワードを作った。「手伝ってくれー」とか、言い方を崩すのはいいけれど、「やっといてー」はダメ。「手伝い」という言葉が必要だから。

家事のストレスはいいけど、私への不満は困る

半年間、一人で家事をすることには納得してもらっている。
家事をすることが面倒だ、嫌だと思うストレスは、ある程度感じてほしいとすら思っている。
けれど、それはあくまで家事という労働について出会って、何もしない私に対してイラっとする、というのは望んでいない。
彼は今のところ口に出さないけど、やってもらっている私が申し訳なさを感じるくらいなのだから、彼にもちょっとくらい思うところがあってもおかしくない。

・料理がもうすぐできるから、箸くらい並べておいてほしい。みたいな分担も。
・風呂場の排水溝に詰まるのはほとんど私の長い髪なのだから、これは家事ではなくてお前がするべき片付けだろう。みたいなものも、言われてないけど実はあるかもしれない。

そういうのはそろそろ、言ってほしい。
二人仲良く暮らしていくために考えていることなのだから、私に対して不満を持つ原因にはしてほしくない。

同時進行したほうがいい家事を整理する

まだ4か月先のことではあるけれど、最終的な家事分担の決定に向けて、考えている。

平日の夜の限られた時間に家事をすべてこなすのは、忙しい。
食べる時間や寝る時間が遅くなってしまうこともある。

だから例えば、先に帰宅した方が炊飯器のスイッチを入れる、とか。
食後すぐにお風呂に入るためには、一人が料理をしている間に、もう一人がお風呂掃除をする、とか。
そんな風に、時間的な都合で決まる分担があるだろう。

今回の新ルールによって、彼は基本一人で家事をしていく中で、手が回らないと感じたとき、あるいは時間的に先にやっておいてほしいことを、私に頼んでくれると良いと思う。それを、最終的な分担の参考にしようと思う。

汚さの許容限界を計りたい

二人暮らしのすべての家事を彼一人でやってくれなんて無茶に対して、一生懸命やってくれているので文句を言うつもりはないのだけど、やはりどうも見ている限り、彼の手が届いていない家事というのはある。

主に、掃除関連。
ある程度、汚れが溜まっているようには見えるけれど、彼にとってそれは気にならない範囲なのか?それとも単に忙しくてそこまでやりきれていないのか?彼は何もいわないから、判断に困っている。

私はまぁ、さんざん一人汚部屋暮らしをしていたので、この状態には耐性があるというか、ものすごくストレスということはないので、まだしばらく放っておいても良いのだけど。

以前書いた通り、同棲の末に別れを経験した友人から「互いの衛生面の許容限界点が違った」エピソードを聞いていることもあり、彼の、家の汚さに対する許容限界点については、この半年間でしっかり調査したいと思っている。
もし現在の状態が、「実はもう耐えられないくらい汚いのだけど、どうしても忙しくて手が回っていない」というのでは困る。

そこでこの新ルール。
忙しくて充分な掃除ができていないだけならば、すぐに私に頼んでくるだろう。
頼まないならまだ彼の中で、今の状態は許容範囲内ということだ。

また、まだ許容範囲内だったとしても、今後彼が掃除をするか、私に掃除を頼んでくるかしたタイミングがそのまま、彼の許容限界点ということになるので、調査の目的は果たせる。

嫌いな家事を指定してほしい

今回の新ルールのポイントは、「今日は疲れたから」「面倒だから」という理由をOKにしたことだ。
これを認めるかどうかは最後まで悩んだけれど、認めることにした。

私が、できればずっと料理は彼にお願いしたいと言っているのだから、反対に彼も、自分のやりたくない家事を指定する権利はある。それが料理だとちょっと困るけど。

これまで全部の家事を一通りやって、だんだんと、好きな作業と嫌いな作業が出てきただろう。
最終的な分担のときも話はするつもりだけど、現時点で嫌だと思っている作業は、最終的に私の分担にする可能性が高いし、いまから少しずつ私にパスしてくれてもいい。

家事分担まで、あと4か月

彼に家事をしてもらうのは同棲開始から最初の6か月間限定の話だ。

私が楽をしたいわけではなくて、二人の家事経験の差を(スキルだけでなく意識レベルで)埋めて、対等に協力し合って暮らしていくための準備である。端からみたらどう思うのかはわからないけれど、少なくとも彼は納得してくれている。

しかし、私の想像以上によく働く彼と、おいしいご飯。
このままでは私のほうがダメ人間になりそうだ・・・。

今回のルール変更は、もちろん4か月後の家事分担とその後長く仲良く暮らしていくためのものだけど、私のリハビリでもあるような気がする。